鉱物の定義・岩石との違いについて
概要
鉱物

 高温で安定な銀の硫化鉱物である輝銀鉱(化学組成 Ag2S)のうち、常温の状態のものを針銀鉱、または硫銀鉱と呼びます。ただし、これも伝統的に輝銀鉱と呼ばれています。モース硬度は2から2.5で比重 7.24、非常に柔らかく、色は暗鉛灰色、条痕も黒灰色で、金属光沢があります。へき開はありません。熱すると二酸化硫黄を発生して熔解しますが、昇華物は生じません。この点でテルル銀鉱やセレン銀鉱とは区別できます。厳密には、輝銀鉱は等軸晶系ですが、179℃以下では単斜晶系へと変化し、針銀鉱として生成されたものは針状の形態となります。ただし、輝銀鉱として生成されたものは見た目は輝銀鉱のまま内部のみ変化するため、輝銀鉱仮晶として認識されます。両鉱物の区別には、X線か反射顕微鏡による解析が必要となります。針銀鉱はそれ自体が銀の鉱石であり、鉛精錬の副産物としてできる方鉛鉱に含まれる銀のすべては実際には針銀鉱の微視的な結晶です。収集家にとっては硫化鉱物としてたいへん魅力のある鉱物です。

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